介護職の知識や経験がない新人の状態であれば、「仕事を覚えられるか」「今後やっていけるか」と誰もが不安を抱くはずだ。新人としてスムーズに業務を習得していくには、効率的に仕事を学ぶ方法を実践することが大事になってくる。
効率的に学ぶポイントといえるのが、しっかりメモを取ることだ。これは介護職の仕事に限らず、どの業界にも当てはまる。とはいえ、一言一句メモを取ればいいというわけではない。もし、真面目にメモを取っているのに仕事を覚えられないなら、メモを取ること自体が目的になっているからだろう。メモを取る目的は仕事を覚えるためであることを忘れてはならない。先輩職員の説明や実演が終わってからすぐにメモを取ること、要点だけをメモすること、そして復習することが重要になる。
次のポイントは、先輩のやり方を真似することだ。たとえ仕事を頭で理解できていても、実際にできなければ意味がない。百聞は一見にしかずという言葉のように、まずは先輩の真似をして実際にやってみることが大事なのだ。頭だけではなく、体でも仕事を覚えよう。
最後に足りない技術や知識を把握し、身につけることだ。基本的な技術・知識がなければ、介護業務はなかなか難しい。そんな中、新人のうちは「自分に何が足りないかを把握するのが難しい」と語る人は多い。仕事を続けているうちに自分に欠けているスキルを注意深くみれば、何が足りないかはおのずと見えてくるものだ。しかし、自分の視点だけでは全体を俯瞰することは難しいため、ぜひ先輩に足りないところを直接聞いてみよう。
自分に足りない知識・技術を把握した後は、書籍やネットで情報収集したり、セミナーや勉強会に参加したりと行動に移すことが大切だ。もちろん先輩に直接聞いて教えを請うのも方法の一つだといえる。こうした前向きに学ぶ姿勢をしっかりと持っていれば、介護業務を習得するのは一層早くなるだろう。